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現在のラフテーのルーツ-ラフテーの由来(9) [ 沖縄と食]

「ラフテーの由来(7)」で紹介したように、古波蔵保好氏の妹、登美氏が戦後開いた店「美栄」で家庭料理であったラフテーを改良し、それが現在のラフテーとして広まったと古波蔵氏は書いています。「美栄」のラフテーが現在のラフテーのルーツだということです。

その「美栄」のラフテーは、伝統的なラフテーとトンポーローとの融合ではないか?そう考えます。

 

古波蔵氏の妹、登美氏が「美栄」を開いたのは1957年のことのようです。古波蔵氏は、「美栄」について次のように書いています。

「戦後の沖縄で食事を主とする店、いいかえると遊び場でない料理店としての草分けをした「琉球料理・美栄」は、わたしの亡き妹・登美がつくった店であるが、妹は開店に当たって独自の献立をつくるのに、ひどく苦心したらしい。彼女は、宮廷料理として伝わるものの中から、幾品、および農家の即席料理にも目をつけて、すぐれた料理と思われる品々を選び、順々に一品ずつ味わってもらいながら、客人をして味の変化を楽しませるという料理編成をはじめた。
昔ながらのもてなし-会席膳に品数をズラリとならべるという膳立てを改めて、温い料理は、温いうちに食べていただけるように、沖縄料理のもてなしかたを近代化したのである。
なかには彼女の創案による料理も幾つか加えられた。……「たか菜入りかまぼこ」は、この一つ。豚の三枚肉(皮と脂身と肉の三つの層からなる)でつくる「らふてえ」も、彼女のくふうによって、やわらかく食べやすい肉料理に変わっている。…」(美し過ぎる魚の味」古波蔵保好『沖縄料理物語』1983年、作品社)。

その店を開くに当たり創案したラフテーの簡単なレシピは「ラフテーの由来(7)」で紹介したとおりです。要約すると。
・皮付きの豚肉をかたまりのままで茹でる。
・茹でた肉を1センチ半くらいの厚さに切る。
・厚手の鍋に、少量の「泡盛」、醤油(半量は淡口醤油)、砂糖(または水飴)を入れて煮立ててから、肉を入れる。
・弱火で2、3時間煮込む。

その方法で調理して出来たラフテーは、食感は皮も肉もやわらかく、皮は飴色にツヤが出て肉も見栄えよいものになったそうです。
このラフテーが沖縄にひろまっている、ということですが、確かにそのようです。

この料理法をどうやって登美氏が創出したのか、そんなことはもちろんわかりません。
しかし参考になった調理法があったと思います。その決定的な1つはトンポーローでしょう。
トンポーローにはいくつもの種類があることを「トンポーロー(2)」で紹介しました。さらに台湾にはトンポーローに似た「紅焼魯肉」があることを「魯肉」で紹介しました。

それらを参考にして、新しいラフテーを創出したのではないかと推測します。現在のラフテーがトンポーローに似ているには、そのためではないでしょうか。


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